第3話:私のブランドのシンボル、キツネ
第2話で触れたように、私のブランドの代表作の一つのキツネリングについてのお話です。
私はMaxiというチワワを飼っていました。ジュエリー学校に通う前、モンマルトルのワンルームに住んでいた時代から、ずっと一緒にいた子です。Maxiは普通のチワワとは見た目が違っていて、鼻先が長く、体も大きくて胴体も長く、毛並みは深みのある黄金色でした。同じアパートに住んでいたお洒落なマダムからは「petit renard(小さなキツネ)」と呼ばれていたくらい、小狐に似た容姿の犬でした。

Maxiは時々、自分の尻尾を追いかけてくるくると回っていました。なかなか届かなくて、回り続けるその姿からインスピレーションを受け、「Eat Yourself」のリング第一号として狐のリングが生まれました。そこから、パンサーや猫、金魚など、さまざまな動物がこのコレクションに加わっていき、やがて私は「Eat Yourself」というコンセプトだけにとらわれず、多くのアニマルリングを作るようになります。

Maxiと一緒に暮らしていたアパートの前に、小さな劇場がありました。秋になると毎年、その前の広場に植えられた木々の紅葉した葉っぱが降り積もって、黄色い絨毯のようでした。その上を小狐のようなMaxiが優雅に歩く光景は美しく、今でも目に浮かびます。その光景から生まれたのが、Fox & Ginkgoのピアスとネックレスです。


それから何年も、辛い時も嬉しい時もずっと私を支えてくれていたMaxiは14歳で老衰で亦くなりました。Maxiは私のジュエリー製作をずっと傍で支えてくれた存在で、彼へのオマージュとして、そしてこれからもずっと一緒にいて欲しいという気持ちから、キツネとイチョウの葉をあしらった今のブランドロゴが誕生しました。